ナンパした女子高生の殺害を企てた男たちに長期刑を求刑

2005年11月17日 http://response.jp/
ナンパした女子高校生を車内に監禁して暴行し、その後に殺害を企てたとして、誘拐や殺人未遂などの罪に問われた23歳と29歳の男に対する論告求刑公判が14日、地裁で開かれた。検察側は23歳の男に懲役20年、29歳の男に同15年を求刑している。

問題の事件は2004年10月上旬に発生している。被告の男2人は会社の同僚2人とともに、県内の私鉄駅近くで16歳と17歳の女子高校生に声を掛けてクルマに誘い込み、そのまま監禁して市内まで連れ去って暴行した。

4人は勤務先である会社の作業着を着用していたが、被害者の1人から「会社の名前は覚えたから」と言われたために2人の殺害を決意。2人を川に架かる橋まで連れて行き、中央部(水面からの高さ約18m)から突き落とした。2人は頭や腰などに重傷を負ったが、一命は取り留めて自力で岸に泳ぎ着き、近くの民家に助けを求めた。

被害者2人は恐怖で記憶の一部を失っていたが、約1カ月にも及ぶカウンセリングなどから犯人グループが外国製ミニバンに乗った4人組だったこと、作業着の胸に書かれていた会社名などを思い出し、警察ではこれを元に4人を特定。誘拐や殺人未遂などの容疑で逮捕した。逮捕された男のうち、主犯の2人は「会社名を見られたので殺すしかないと思った」、「あの高さから落とせば助からないと思った」などと供述。殺意が生じていたことを大筋で認めている。

14日に開かれた論告求刑公判で、検察側は「犯行を隠蔽する目的で被害者の殺害を図るという、稀に見る冷酷かつ残虐な犯行である」と断定。主犯であり、犯行を指揮した23歳の男に懲役20年を、犯行をサポートし、殺人未遂行為にも関わった29歳の男に懲役15年をそれぞれ求刑している。


《石田真一》